◆善行寺 豆知識◆
ご本尊
 小さい頃から、手を合わせて仏さまを拝むように、躾(しつけ)られてきました。
 「なぜ、そんなことをするのか、金ピカの仏さまの姿なんか拝んで、何になるのか。」という問いが、出てくるにちがいありません。しかし、親鸞聖人が拝まれた仏さま(阿弥陀如来)は、金ピカの仏さまという物ではなく、現にこの干からびた私を、生き生きとよみがえらせる、いのちそのものだったのです。
 「それなら、仏像なんかいらないじゃないか。」という人もいるでしょう。しかし、悲しい事に私達の日常生活は、余りにも忙しすぎます。理屈はどうであろうと、阿弥陀如来を向こうに安置して、拝む場がなければ、私達はいつのまにか儲かるとか、損するとか、おもしろい事はないかという、目先の欲望の生活に埋もれて、生き生きとしたいのちなど忘れてしまいがちなのです。よって、手だてとして形も色もない阿弥陀如来を、仏像という形をもって表わしたのです。

 私達の先輩は、生活の中にご本尊(私にとって本当に尊いこと)阿弥陀如来を安置し、拝む習慣を残して下さったのです。手を合わせて、ご本尊[阿弥陀如来]を拝むことを忘れなかった無数の先輩たちは、いかなる逆境にぶつかってもへこたれる事なく、かえってその逆境を自分のかけがえのない人生の学習の場として、堂々と立ち上がって生きてきたことを、忘れてはなりません。

 浄土真宗のご本尊は、阿弥陀如来です。
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